とらえ方次第で、受け取るものは変わる。

（photo by 星田 忠志）

そして

アートリトリートが終わって。

この作品が

とても輝きにあふれたエネルギーで

満足していたのですが・・・

ふと、アートリトリートのとき

他の方の作品を見ていたら

みなさん、

絵の具をふんだんに使っていてね。

たくさんの絵の具をたっぷり使って

何度も塗り重ねているから

とても厚みがあったんです。

色合いもだけど

実際に、こんもりとしていて。

ちょこっとだしては塗り広げて

満足していたけれど

あんなに使ってよかったんだなあって。

なんだか自分の作品が

薄っぺらく見えてきてね。

もっと、塗り重ねたいな。

と思ったのです。

でも、これでも充分じゃない？

人と比べて、どうこう思わなくても

わたしなりに重ねてきて

よくできているんじゃない？

せっかく作ったものを

壊したくない氣持ちもでてきて。

1週間くらい葛藤しました。

でも・・・

やりたい、って思ったんだから

やってみてもいいかも。

そう切り替えることができて

塗り重ねてみることにしました。

なにを描こう？と思って

またよくわからず。笑

とりあえず思いついた

『ピンクの羽』を描いてみた。

なにか足りない氣がして

白を足し。

そうだ！黄色も足してみよう。

赤を足してみたらどうなるかな。

そういえば、

ずっと使っていなくて

避けている色がある。

紫もまぜてみよう。

いろんな色を混ぜ合わせた結果・・・

なんだか変な色になってしまった。。。

この色を見た時

『ヘドロみたい』

と、思ったんですよね。

うわあ。。。

やってしまった。。。

なんとかならないかな、と思って

指で美しい模様を描いてみたり

いろいろ工夫してみたのだけど

やっぱりヘドロみたい。

なんかそんな風に

小手先で

『なんとかしよう』

としている自分が

すごく小賢しいというか

エゴだらけだな、って思ったのです。

そもそも

ピンクの羽を描こう♪というのも

みんなみたいに形のあるものを描いて

美しく仕上げよう！としていたな。

それもエゴだったな。

みんなみたいに、とか

薄っぺらいからもっと厚く、とか

比較

不足感

から生まれた

わたしの

『これがやりたい』を

何も考えずに足していった結果

エゴだらけでよどんじゃった・・・。

そんな風に感じて

すごく悲しくなりました。

明日になれば絵の具が乾いて

また上から塗り直せるのだから

明日まで待とう・・・

そう思って眺めていたのだけど

どうにも、嫌になってきて

爪で絵の具をひっかいてみたら

止まらなくなりました。

ひっかいて

ひっかいて

爪にたまっていく絵の具の感触が

まさにヘドロのよう。

皮肉なことに

ひっかいて出てきた下の色は

さっき塗り重ねたピンクの羽の色でした。

でも、この絵を見た息子が

「ママ、花火描いたの？？」

と、言ってくれたんです。

わたしが

ヘドロとエゴが透けたと

思っている絵は

息子にとっては美しい花火。

これって

人生も同じで。

自分が体験している出来事に

うわあ・・・とか

なんで・・・とか

思ってしまうことってよくある。

やっちゃった・・・と思って

自分を責めたりすることもある。

でも、それって案外

他人からしたらそうでもなくって

自分だけの目線で

氣にしていたり

もがいていたりする。

それは

良いも悪いもなくて

そんな風に苦しんでいるとき

自分の内側で自分を傷つけているのは

まぎれもなく

自分自身なんだと思う。

本当に見方ひとつ。

感じ方ひとつ。

改めて、

とらえ方次第で

受け取るものは変わる。

それを感じさせてもらいました。

そして翌日。

その上に塗り重ねていくことにしました。

⇨次回に続きます